鈴三|素材や柄について

2025年に発表した浴衣は、柄4種類の3色展開でした。
ここへ、2026年にsuzusan秋冬テーマであるFABLEに登場した、羽が舞う幻想的なパターンを巻縫い絞りという技法で表現した「舞羽根」を追加。色展開に関しては、当初の3色にくわえ、有松らしいオーセンティックな紺、ユニセックスに着られる焦茶、パッと目を惹く朝顔の3色を加えた全6色でのご案内となります。
すべて素材からこだわった知多木綿麻浴衣でお作りしていきます。

知多木綿麻浴衣
素材 | 木綿 60% / 麻 40%
| 墨黒、オリーブ、青銅、紺、焦茶、朝顔
価格 | 143,000円+お仕立て代22,000円(税込)

技法 | かわり鎧段まだら絞り
<suzusan>のシグネチャーパターンであるまだら絞りの技法を浴衣に施しました。部分的に柄が施された絵羽模様のこの柄を作るために、仕立て上がりを想像しながら柄がぴたりと合わさるように原画を描き、16枚もの異なる型紙を一から制作します。目指したのは帯合わせで様々なスタイリングが楽しめ、和と洋、そして現代の 伝統を感じる「大人の浴衣」。コンテンポラリーで大胆な柄の中に、繊細な技と培われた知恵が詰まった一品です。


技法 | 破れ斜め格子杢目縫い絞り
斜めにリズミカルに走る格子の柄がところどころでちぎれた様を表現。有松に伝わる伝統柄の一つ、杢目縫い絞りは、型紙を使って絵刷りと呼ばれる工程で白生地の上に刷毛で転写された柄を一定の間隔を保ちながら 縫い締めていく技法。4本の線の上をひと針ひと針と手と指の感覚だけで縫い進めていきます。途中で手を変えると感覚が異なることから、最初のひと針から最後まで一人の職人の手によって作られます。


技法 | 帽子絞り−ブロック
<suzusan>2025年春夏コレクション“PLAY“のシーズンで登場したおもちゃの積み木をインスピレーション源に作られた柄を浴衣に施しました。グラフィカルな絵羽柄ではまだら柄と同様に16枚もの型紙を制作し、輪郭を絵刷りした後に縫い締め、中心部分をカバーをして硬く絞るという技法。輪郭のわずかなゆらめきの中に人の手でしか作り出すことのできないあたたかさと、凛とした風通しの良い清々しさが感じられます。


技法 | 小帽子絞り/巻き縫い絞り−カード
こちらも“PLAY“のシーズンで登場したカードの柄を浴衣に施しました。楽しげに舞うハートやクローバーなど遊び心あふれるこの柄は、小帽子絞りと巻き縫い絞りという異なる二つの絞り技法を使って表現されています。ドイツの蚤の市で見つけた古いトランプから着想を得たものが、日本の伝統的な浴衣にキャンバスを変え、西と東の枠組みを飛び越えて出来上がりました。普段の生活の中で気持ちを上げてくれるワンピースのような心地よい浴衣です。

技法 | 巻縫い絞り−舞羽根
2025年秋冬のテーマ「fable」で登場した、羽が舞う幻想的なパターンを巻縫い絞りという技法で表現しました。神話や物語という意味を持つFableという言葉を題材に、ランダムに浮かぶ軽やかな柄。日本の暑い夏の日に一瞬の爽やかなそよ風が吹くような、涼しげな風景を想像させてくれます。針と糸のみで絵刷りされた場所に布を巻き込みながらぬい進めるこの技法は、作り手の一針一針の時間を布の表面に感じさせます。