ドイツについて

2020. 7. 4

一番最初にドイツに来たのは前回の日記で書いた旅でのベルリンが最初で、街が完成されてなくて過程の状態だなあ、というのが印象的でした。イギリスは伝統が深く残り積み重なってきて築き上げられた街の風景だったのですが、ドイツは廃墟があったり、東西の境目がまだ残っていたり、手作りで人が今現在作っているという感覚が残っていて、それに惹かれたのを覚えています。あと、滞在中にテクノの祭典、ラブパレードが開催されて、これも企業のスポンサーや行政がバックアップしている、というよりも、人々が自分たちの力で楽しむエネルギーを作り出しているようで、街にやぐらが組まれ、大音量でテクノが流れ、レズ、ゲイ、奇抜で変わった格好をしている人たち(当時僕はホームレスで、靴だと臭くなるので下駄を履いていて、肩まである長髪を結っていたので、格好は周りの人たちと大きくは変わりなかったですが)全部ひっくるめてが大音量で皆踊り、楽しみ、そして街がカオスに包まれている様が、何だこれは!という、なんかすごいものを見てしまった、、という。それが第一印象です。過程である国、人が作っている国、というのが興味を持ったところでした。

その後イギリスの大学に行っているときに論文でドイツの現代美術について調べたら、自分の感覚にとてもしっくりきて、ヨーゼフ・ボイスやゲルハルド・リヒター、ジグマ・ポルケなど好きな作家を調べたら、皆デュッセルドルフに繋がりがある。イギリスでは朝掃除のバイトを7時から9時、その後授業を10時から16時で17時から23時までレストランでアルバイトをして学費、生活費を稼いでいたけれど、それでもお金がそこを尽きて大学を続けるのが難しくなったときに、ドイツ人のフラットメイトがドイツ学費ただだよ、と。それからわりとすぐにドイツに行くことを決めて、デュッセルドルフに移住しました。幸いに大学に受かりようやく美術に打ち込める毎日。学費も年に2万円ぐらいで、ドイツの税金が外国人にも学費を払ってくれているということに今でも感謝しています。

ドイツの好きなところは、自分の時間が作れる環境があるところ。日本に行くとどうしても社会の速さやモラルなどあって、自分のペースで考えることが、僕の場合ではあっていないなと日本に行くと感じてしまうことがあります。ドイツは日曜日は街のスーパーやショップが全部休みだったり、そういう切り替える時間、自分に向き合えるがあるのは好きです。あと戦争や東西問題のこともあって、人が社会を作っている、という意識が強い。その人というのも、いろんな民族や背景が混ざって出来上がっていて、ドイツに来てから社会性というのをより考えることになったのも、自分の中の変化だと思います。プリンシパルをまず大事にする社会、考え方、そういうところは毎日この国にいて勉強になります。

言葉が難しかったり、天気が悪かったり、寒かったり、役所の人たちが厳しかったり、税金が高かったりとか色々と好きになれないところもありますが、そういうのを差し引いてもドイツに住んでよかったなと思います。